「ゴルフボールを拾うアルバイト」があることはご存知でしょうか?
もう5年以上前のことなのですが、私は家の近くにある打ちっぱなしのゴルフ練習場で、ボール拾いのバイトを実際にやっていました。
本業の傍らに朝の空いた時間で2時間、勤務期間は1年ほどでしょうか。
集球の仕事についてはインターネットで検索してもあまり情報が載ってないので、けっこう貴重な体験談かもしれませんね。
ということでこのページでは、ゴルフボール拾い・集球バイトの具体的な仕事内容や詳細を書いていきたいと思います。
ゴルフボール拾い・集球バイトの基本情報や必要物
私が働いていたところは、打席数が70席ほどで広さは250Yありました。
私自身がゴルフを全くやったことがなく、打ちっぱなし経験もなかったので分かりませんが、ゴルフ練習場の規模としては中ぐらいなのでしょうか。
その練習場に落ちているゴルフボールを、アルバイト2人だけでキレイに拾い上げていきます。
勤務時間帯は平日が4時~6時で、土曜・日曜・祝日は1時間早い3時~5時。
これは単純に週末・休日はお店が1時間早く開店するので、それに合わせて私たちの勤務時間も早くなっていました。
拾うボール量は日によって違いますが、やはり週末や休日にかけては多くのお客さんが来店するので1.5倍ぐらい多かったですね。
肝心の時給は1,000円だったので1日2時間働いて2,000円、シフト制で週4~5日ぐらい入っていました。
あとゴルフボール拾いの仕事をする上で持参する必要物なのですが、長靴、雨天用の上下ナイロンジャケット、冬用の上着などは会社から支給されたので、
・軍手やグローブ
・タオル
・帽子
自分で用意したのは、以上のようなものでしょうか。
それらも定期的に洗濯する以外は職場のロッカーに入れたままだったので、基本的には身一つで職場に行く感じでしたね。
具体的な仕事内容・一連の流れ
それでは集球・ゴルフボール拾いバイトについて、私が働いていた職場での一連の流れを紹介していきます。
出社・打ちっぱなし場の電源を入れる
出社してまず最初にやることは、打ちっぱなし場の電源を入れること。
拾い集めたゴルフボールは溝に入れていき、その溝は水が流れることで下へとゴルフボールを流して最終地点へと流れていくようになっているので、この電源を入れていきます。
また冬場の3~4時など周りはまだ真っ暗なので、ボール拾いの作業ができるよう一部の照明を付けていきます。
作業着に着替える
更衣室にて作業着に着替えます。
着替えるといっても通常は長靴に履き替え、手にグローブをはめるだけで着の身着のままです。
ただ雨の日は、水をはじくナイロンの上下を着ないと全身ビショビショになりますし、冬は寒いので厚手のジャケットを羽織る感じですね。
上と下の二手に分かれて作業していく
私が働いていた打ちっぱなし場は、もともと山だったところを削って練習場にしたようで、コースの上部分は険しい傾斜になっていて、コース下部分は平らな芝になっています。
作業はアルバイト2人で行っていくのですが、まず最初に上部分の担当・下部分の担当を決め、2手に分かれて作業します。
まず上部分から説明すると、最初に山の一番上まで登り、下に向けてトンボでゴルフボールを書き出していきます。(*特に200Y~250Yのところは角度が30度ぐらいあるので、足元に気を付けながら登っていきます)
トンボというのは、学校の部活で土のグラウンドを慣らす時に使っていた器具です。
山になっているならボールは全部自然と下に転がり落ちそうなものですが、張られているネットにひっかかったり、コースの凹凸部分に溜まってしまうんですね。
それらのボールを、コースのいたるところに設置されている溝に落としていくのが主な仕事内容です。
上部分はトンボを使ってひたすらボールを溝に落としていくだけの楽な作業なので、終わったら下と合流してマシンを使ってボールを拾っていきます。
ちなみに上と下の割り振りですが、「昨日は上だったから今日は下で」という感じで、その日によって交代で変わります。
2人が合流して下部分のボールを拾い集める
上部分は比較的楽な作業になり、だいたい30分~40分ぐらいでキレイになるので、終了したら下で作業している人と合流し、そこからは2人でボールを取っていきます。
下部分は平場の芝でボールの行き所はないので、専用の集球機を使って1つ1つボールを拾っていくしかありません。
この集球機は落ちているボールを車輪と車輪の間に挟み、1回転した後にマシンに設置しているカゴに落ちていくという仕組みになっています。
この集球機を手押し車のように押していきながら、コース上をジグザクに動いてボールを取っていきます。
そしてカゴがいっぱいになったら溝にボールを落としてカゴを空っぽにし、またボールを拾っていくという繰り返しです。
この集球機なのですが、車輪と車輪の間にボールが上手く挟まらずに取りこぼすことがしょっちゅうあり、そうなると何回も同じ場所を往復して拾っていきます。
またカゴにゴルフボールが溜まっていくと結構な重さになって、マシン自体を押す作業も苦しくなるので、こまめに溝にボールを流していく必要があります。
後はゴルフボールが完全に土にめり込んでしまっている場合、マシンでは取りようがないので、これらは手で土を書き出して取っていくことになります。
このような感じで、練習場のホール全体に落ちているボールをキレイに拾い終えるまで、2人がかりでだいたい1時間30分ぐらいです。
残りの時間はホールの掃除をする
ゴルフボール拾いの作業を終えて残りの30分は、
・打ちっぱなし場の打席と廊下部分を、掃除機でキレイにする
・打席のゴミの片づけ
・備え付けの椅子や小テーブルを雑巾で拭いたり、位置がずれていたら元の場所へと整える
・設置されている自動販売機などを雑巾で拭く
・打席の天井にクモの巣が張られていたりするので、ほうきやはたきを使って取り除く
・芝部分に落ちているゴミを手で拾う
・ヤード表示が倒れていたりするので立たせる
などのような簡単な掃除をやっていき、時間になったらタイムカードを切って1回のアルバイトは終了です。
ゴルフボール拾い・集球バイトをするメリット
ゴルフボール拾い・集球バイトをする上で、メリットだと私が感じたポイントをいくつか紹介していきます。
隙間時間を有効利用できる
私が思う集球・ゴルフボール拾いバイトの1番のメリットは、短時間かつ隙間時間を活用して稼ぐことができる点だと思います。
これがもっと長い時間働くバイトだと、本業との兼ね合いでなかなかうまくいきません。
私が働いていたところは開店前の3時・4時という早朝でしたが、場所によっては閉店後の夜時間に募集している場所もあります。
どちらにせよ営業時間があるので、多少不便な時間にはなりがちですが、副業として睡眠時間を削ってでもお金を稼ぎたいという方にはおすすめのアルバイトですね。
作業自体は簡単!
ゴルフボール拾いは、ホールに落ちている・溜まっているボールをトンボで掻き出したり、専用の器具で拾い上げ、それを溝に流していくという単純作業です。
頭を使うような複雑な工程は一切ないので、難しくてやり方が分からないなんてことはありません。
もちろんも作業スピードの早い・遅いはありますが、それも1ヶ月ぐらい仕事を続けていれば、すでに何年も働いているベテランの人とほぼ遜色ない働きができると思います。
採用されやすい傾向にある
これはあくまでも私が働いていた場所での話ですが、アルバイトの採用基準が他よりもかなり緩いかなという印象があります。
私の職場では職歴・学歴・年齢などは全く関係なく、週に何回入れるかと、通える範囲内に住んでいて健康であるかどうかを重視していたようでした。
またこれは正社員の方に聞いた話ですが、アルバイト雑誌に広告を載せてもなかなか応募の申し込みがこなかったようです。
働く時間帯が少し朝早く、また短時間バイトなのであまり人気がなかったのでしょう。
そんな感じで人手不足の状態が続いた結果、定年を終えて70歳近いおじいさんを採用したほどでしたからね。
この点から考えると、ゴルフボール拾いのバイトを募集しているところは、人材に困っていてすぐにでも人を採用したいところが多いのかなと思います。
なので求人募集に早く申し込み、面接で普通に受け答えできれば、受かる可能性はとても高いアルバイトだと思います。
ゴルフボール拾いのデメリット・きついと感じた点
上ではメリットを紹介してきましたが、以下では逆に集球バイトのデメリットについても載せていきます。
やはり肉体労働なので主には体力面でのことですが、他のアルバイトよりも「きつい」という点はいくつかありましたね。
朝早いので眠い
一番の悩みはこれですね、とにかく朝が早い。
私なんかはバイトを終えたら家でシャワーを浴び、朝食をすませて会社に行くという生活でした。
これが1日ぐらいなら別に問題ないのですが、週4とかにもなるとやはり昼頃は眠くなることが多かったです。
なのでバイトがある日は早く寝るようにし、体調を整えることがけっこう大変でした。
バネ指や腰痛に注意する必要がある
ボール拾いのバイトを続けることで、一時的な「バネ指」になってしまった経験があります。
バネ指というのは指の腱が腫れて、曲げる時にバネのようにカクンと曲げにくい状態になることです。
これはおそらくゴルフボール球集機を押す作業が原因で、ボールを拾い上げるには球集機のサドル部分を両手でしっかりと握って押していきます。
この作業を続けることで、手や指に負担がかかってしまうのでしょう。
またゴルフボールが球集機のカゴに溜まっていくうちにマシン自体がドンドン重くなっていくので、それに従ってさらに強く握る必要があり、より負担がかかってしまうのです。
また腰痛にも注意が必要です。
これは中腰のような状態で球集機を押したり、カゴいっぱいに溜まったボールを溝に流す時に、腰に負担がかかってしまうからですね。
腰痛対策としては、薬局で数千円で買えるコルセットを付けて作業するようになってからは、かなり楽にはなりました。
私以外のアルバイトさんも同じような症状が出てる人がいたので、バネ指や腰痛は集球バイトあるあるかもしれませんね。
天候や季節によって大きく左右される
ゴルフボールを拾うバイトはその日の天候や季節によって、キツさや作業の難易度が上がったりします。
まず一番きついのが、雨が降った時ですね。
これは全身がビショビショになることもそうですが、滑って集球機がボールを上手く掴めなかったり、ボール自体に泥が付いて一層重くなるからです。
また地面が雨によってぬかるんだ状態になると、ボール自体が土にめり込んでしまうので、そうなるとマシンでは取れず手で直接取っていく必要があります。
また夏は単純に暑いです。
涼しい時間帯の早朝バイトとはいえ、夏場に2時間動きっぱなしだと頭から水をかぶったぐらい汗だくになり、着ていたポロシャツが塩をふいて白くなるぐらいです。
そして冬は雪が降った日などは、とにかくボールが転がらないのでしんどいですね。
トンボを使って必死にボールを掻き出しても、雪によって全然転がらず、何回も何回も溝に向かってボールを掻く必要があります。
集球機での作業も雨と同様に、滑ってスムーズに取れなかったり、ボールが重くなったりして通常時よりはるかに作業がきついですね。
シフトに穴を開けられない
これはどんなアルバイトでもそうだと思いますが、こと私が働いていたところはシフトに穴をあけることができない職場でした。
新人さんが入ってきた時は、教えるために増員することはありましたが、基本的には2人1組で作業していきます。
つまり誰かが休んでしまうと、残された1人だけで仕事をすることになり、広大なホールを2時間で全部キレイにするのはまず不可能です。
ちなみに無断欠勤を繰り返す若い学生さんが入ってきたことがあり、実際に私は1人作業を何回か経験したことがありますが、その時は本当にきつかったですね(笑)
ちなみにその若者は、入って1ヶ月ほどで自主退社という形で辞めていきました。
このように寝坊による遅刻はまだしも、欠勤は絶対にできない職場環境なので、風邪をひくなど体調が多少悪くても、迷惑をかけないよう頑張って出るのが基本でした。
このページのまとめ
私的には早朝バイトなのに時給1,000円というのは「少し安いかな」とも思うこともありましたが、今振り返れば良い経験をしたと感じています。
ただし働く時間帯と体力面において考慮する必要かもしれません。
私の職場では3時・4時スタートと朝が早くて日中に眠くなることがあったので、規則正しい生活をおくって体調を整える必要がありますね。
また仕事に慣れるまでは体力的にしんどいと感じることあったので、普段から運動不足の人は最初きついかもしれません。
あとは、バネ指や腰痛に気を付けるぐらいでしょうか。
まとめると、スケジュールと体力的な不安がなく、職場まで家が近い・合間に短時間だけ働きたい方などにはおすすめのバイトといったところでしょうか。