私は大学生のころ、オフィスビル清掃のアルバイトをしていたことがあります。
最初は「清掃業とか力仕事できついだろうな~」とは思いましたが、当時は土日だけ働ける仕事を探していて、都合が良かったのでなんとなく始めました。
バイトをしていた期間は7か月と比較的短期間ではありましたが、現在も役立っていることがあったり、けっこう貴重な経験をしたと感じていますね。
このページでは私のが働いていた職場での体験をもとに、オフィスビル清掃・掃除バイトについて、具体的な手順や詳しい仕事内容を紹介していきたいと思います。
よくあるオフィスビル清掃のQ&A
一口に清掃バイトといっても、
・ホテル
・レジャー施設
・ハウスクリーニング
・駅構内
・電車内
など様々な種類があります。
私が働いていた清掃会社でも、大学、老人ホーム、銀行、病院、マンション、デパートなど会社が契約しているいろいろな現場に行きましたが、オフィスビル・事務所が主な現場でした。
そしてビル清掃の中でも床の定期清掃がメインで、トイレの便器やゴンドラに乗って高所の窓を拭くというのはなかったです。
これを前提として、私自身がビル掃除のアルバイトをする前に疑問に思っていたことや、知りたかったことをまずは解説していきます。
きつい?体力いる?
私の場合は10代だったこともあり、「体力的に大変」「きついから辞めたい」と思ったことはありません。
たしかに清掃道具の積み下ろしや、荷物を持ちながら階段を上るなど力仕事な部分はあります。
ただ50~60代の清掃スタッフの方でも問題なく作業をこなせていたので、普通に健康的な人なら大丈夫だと思います。
またモップやポリッシャーをかける時は中腰のような姿勢になるので、やり始めの慣れないうちは腰や背中が痛くなってきつい部分もありました。
しかしこれもコツさえ覚えれば、楽に問題なくできるようになりました。
やり方など分からないことは、すべて先輩清掃員の人が丁寧に教えてくれたので、これは私に限ったことではないと思います。
実際、私の後に入ってきた人もだいたい10~15現場くらいこなせば、スムーズに仕事ができるようになっていましたね。
給料・時給はいくらぐらい?
私が働いた清掃会社は、ちょうど時給1,000円でした。
当時の私はとにかくお金が欲しい10代の若者だったので1,000円でも嬉しかったのですが、大人になった今「同じ値段の給料で働けるか?」と考えると、正直微妙かもしれません。
ちなみに未経験での清掃業バイトの時給相場を調べると850円~1,100円ぐらいで、経験・資格の有無などによってさらに高くなる可能性があります。
私の職場でもワックス塗りや剥離など難しい作業を1人でできるようになれば、時給は1,200円まで上がるといわれていました。(そのレベルに到達するまでに私は辞めてしまいましたが)
働いている人の年齢は?どんな人が働いているの?
清掃会社でバイトしていた時に私が合ったスタッフは、臨時的なヘルプや主婦のパートも含めて全員で20人ぐらいでした。
年齢に関して大学生・10代は自分だけで、私を除いて一番若い人でも20前半の人が2人で、30~40代の年齢層が中心という構成でした。
またフルタイムではなかったですが、定年を迎えた60代の方も3人ほど在籍していました。
それぐらい歳が離れていると、もう自分のおじいちゃんという感じなので、当時10代だった私はけっこう可愛がられていましたね。
勤務時間は?時間帯は?朝早い?
基本の勤務時間帯は、8時~17時でした。
なので6時には起きて準備し、7時には集合場所に到着して車で現場に向かうという感じです。
このスケジュールで、だいたい1日2~3件の現場に行きます。
ただし遠い現場に行く時は1時間早い6時集合になったり、清掃作業がスムーズにいかなかった場合は勤務時間が1時間長くなるなど、その日によって変動する場合がありました。
朝早いのも最初はきついと感じましたが、現場まで車で移動している時は寝ることができますし、これもすぐに慣れましたね。
服装は?必要なものはある?
ホテルの客室清掃や駅構内の掃除ではなく普通のオフィスビル清掃なので、制服に着替えるなどはありませんでした。
清掃の仕事をする上で服装は特に決まりはなく、私の場合はチノパンにトレーナーなどいつも動きやすい恰好で行ってました。
あと靴は洗剤やワックス剤が付いて必ず汚れてしまうので、スーパーの靴コーナーで2,000円ぐらいで売っている、汚れても構わないブランド不明の靴を買って履いてましたね。
これは体験談としていえることですが、清掃員として働くならブランド物や普段履きで使う靴は絶対に履かないことをおすすめします。
髪型は自由?
私のところでは髪型なども基本的には自由でしたが、仕事中にクライアントさんの目に触れることもあるので、金髪などあまりにも派手な色はNGでしたね。
髪型に関しては働く清掃会社の規定によって違うと思うので、応募や面接時に質問した方がいいでしょう。
オフィスビル清掃の具体的な仕事内容・手順について
清掃員のアルバイトが具体的にどんな仕事をするのか、入る前にイメージしやすいよう1連の流れを紹介していきます。
あくまでも私が所属していた清掃会社の話ですし、行く現場によって当日やることに違いはありますが、1つの参考例として読んでください。
集合場所で待機し車で拾ってもらう
仕事の前日に電話連絡が入り、そこで告げられた時間・集合場所にて待機し、車で拾ってもらって目的地へと向かいます。
またその日の現場近くに住んでいる人の場合は、現地集合ということもありました。
移動に使う車は他の清掃業者と同じように、使用する機材を積み込むことができるハイエースや軽バンでした。
現場に着いたら車に積んでいる道具を降ろす
現場に到着したら、まずは仕事で使用する清掃道具を降ろしていきます。
具体的には、各種洗剤、ワックス剤、剥離剤、ポリッシャー、バキューム、送風機、業務用掃除機、バケツ、ほうき、ちりとりなどです。
現場の確認、仕事の振り分け
清掃する現場を下見し、軽いミーティングにて作業の手順や気を付ける箇所・注意点などを確認。
ここで誰が何をするか、仕事の割り振りを行っていきます。
机や椅子などをどかしていく
バイトしていた会社のメイン業務は床の清掃になので、作業できるようまずは机や椅子などをずらしたり、別部屋に移動させるなどしていきます。
ここでクライアントのものを落として破損するわけにはいかないので、人数と時間をかけながら慎重に作業していきます。
掃除機とほうきを使ってゴミを取っていく
ポリッシャーを使って床清掃をする前に、ごみやほこりを取り除いていきます。
作業には吸引力が強い業務用の掃除機や、ほうきとちりとりを使って行います。
単純ですがここを適当に済ませてゴミを残してしまうと、ポリッシャーで床を傷つけたり、ワックスを塗る時に混入して仕上がりが雑になるので、ゴミを残さないようキレイにしていきます。
モップを使って床に洗剤を塗る
水で希釈した、専用の洗剤を床に塗っていきます。
汚れを浮かして落としやすくするため、塗布してから5分くらい放置。
あらかじめ洗剤を入れるタンクが付いていて、洗剤を出しながら楽に掃除ができるタイプのポリッシャーも今はあるようですが、働いていて当時の会社ではそのタイプのマシンは使ってなかったです。
ポリッシャーをかけていく
ポリッシャーというのは、先端に円形のブラシが付いていて、そのブラシをモーターで回転させながら床を洗浄していく清掃機器です。
店舗清掃でコンビニの店員さんがやっていることもあるので、1回は見たことが人もいると思います。
このポリッシャーを使うことで、手作業ではとても落とせないぐらい頑固な床の汚れや、古いワックス剤をはがすことができるのです。
ただポリッシャーは使うマシンによっては振動が強く、初心者のうちは左右に大きく揺れるなど、慣れるまではコントロールが難しいと思います。
私も初めてポリッシャーを操作した時は暴れるマシンを抑えられず、大変な思いをした体験談があります(笑)
バキュームで汚水を取っていく
バキュームというのは、汚水を吸引する業務用の掃除機です。
ポリッシャーと薬剤による洗い出しで発生した汚水を、バキュームを使って残さずしっかりと吸引していきます。
作業でかなりの量の汚水が出ますので、先端がゴムになったT型のほうき(ドライワイパーやドライヤーなどといいます)を使って汚水を掻き出し、バキュームの近くに集めながら効率的に吸っていきます。
またバキュームが入り込めないような細い廊下や狭い箇所は、ドライワイパーで集めた汚水を、大きな掃き込み口のあるちりとりの中に入れて処理していきます。
キレイなモップで床を拭きあげる
しっかりとバキュームで吸引しても、床の表面には薬剤や汚れがまだ残っています。
これらの成分が残ったままワックスをかけると、床とワックスが密着しないので、固く絞ったキレイなモップを使って丁寧に拭きあげていきます。
床を乾かす
大型の送風機や、手に持って強力な風を送れるブロワーというマシンを使いながら床を乾かしていきます。
また少しでも乾かすのを早くするために、部屋の窓や扉を開けて換気をよくすることも大事なポイントです。
ワックスを塗る
床が十分に乾いたら、専用のモップにてワックスを塗っていきます。
塗り残しがあったり厚めに塗ってしまうと、床に凸凹ができたりムラの原因になるので、薄く均一にワックス剤を伸ばしながら塗っていくのがコツになります。
このワックスを塗る工程は仕上がりに大きな差がでますし、失敗するとやり直しになることもあるので、基本的には熟練のベテラン清掃スタッフが担当していました。
またワックスが乾いていないのに歩いてしまうと、ベッタリと床に足跡がついてそのまま固まってしまうので、必ず部屋の奥から出口に向かってワックスを塗っていきます。
机や椅子を元に戻して終了
しっかりとワックスが乾いて作業員が歩ける状態になったら、最初に運び出した机や椅子などを元の位置に戻していきます。
もちろんここでも物をぶつけて壊したり、傷をつけないよう慎重に行っていきます。
私が実際に働いていた、オフィスビル清掃の仕事内容・手順の流れは以上になります。
これらに加え、窓拭きワイパーで窓を掃除したり、古いワックスをはがす剥離(はくり)作業をする現場もたまにありましたが、基本的な流れはこんな感じでした。
オフィスビル清掃バイトのまとめ
仕事内容は就業する会社や清掃の種類・現場によって異なりますが、私の経験では想像してたよりも全然働きやすく、期間は短かったものの充実していました。
時給はそこそこでしたが、自分の過去のバイトライフを思い返しても、定期的に掃除する習慣を得られたなど「ビル清掃をやって良かった」と思えるぐらいです。
またこのページで紹介してきたように、きついと感じるのは最初だけで仕事内容もそこまで難しくはなく、作業の流れやコツをつかんでしまえば、大半の方は楽にマイペースで働くことができます。
休みの日や空いた時間に稼ぎたい大学生~定年を超えた60代以上の方でも可能な仕事だと思うので、興味のある方はぜひ自分で体験してはいかがでしょうか。